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高機能自閉症児くりーむの才能開発

高機能自閉症児くりーむの才能開発

言葉を学ぶ

年少の頃のくりーむは人に無関心でした。たまに関心を持ったとしてもその状況は決して長続きしません。

実際この時期はまだ大人との関わりを通して学ぶべき時期だったようです。

そこで、幼稚園では同世代からの刺激(無反応が多かったけど)を受け、家庭では私が関わっていこうと思っていました。

『私が子どもになりきってくりーむと接する。』
くりーむに対等の関係になろうと思いました。もし私が大人としてくりーむと接していたなら、例えばおやつのとき、私のおやつをくりーむが黙って食べても「だめよ」とたしなめる程度でしょう。そうでなく、「これ返して!」と取り返す。それでわからなければ紙に×と書いてみせる。子供がおそらく取るだろうリアクションを混ぜつつ接してみました。お風呂に入っていても、体を洗うことはもちろんですが、私から湯船のお湯をくりーむの顔にわざとかけてみます。すると大体泣いてしまうのですが、そのときに「泣きません。『やめて』です。」と言い、くりーむが「やめて」と言うと、『ごめんなさい、もうしません。」とお湯をかけるのをやめる。こんな感じで気づいたときにいろいろなシチュエーションを想定してやってみました。夜、布団を敷いたとき、私が率先してふとんを海にみたてて泳いだり「波だ!」とふとんをぐちゃぐちゃにして遊びます。くりーむをくすぐりながら(こちょこちょが大好きでした)誘って、いっしょに遊ぶ。人と関わることって楽しい!と思ってくれることを目指しました。

『言葉を知る』
気づいたときにはひらがな、カタカナなど読めていました。でも会話になることはなかったので、子ども用の言葉絵じてんを与えました。強制されることなく、自分ですすんで毎日毎日読みふけっていました。そこでボキャブラリーは増えていきました。外国人に日本語を教えているような感覚がしていましたので、外国人用の日本語学習ソフトがあったら有効だろうに、と思っていた時期です。

『なんて言ったらいいかわからない場合、適切な言葉を教え復唱させる。』
なんていったらいいかわからない場合、言われたことをオウム返ししていた時期です。これを使って復唱させました。例えば、「今なにしているの?」と聞くと、意味がわからずオウム返ししてきます。そこで、テレビを見ているんだったら「テレビを見ているの」と復唱させます。このとき紙に書いて見せながら言うとわかりやすいようです。私たちが英語を覚えるように、ひたすらこの場面ではこの言い方をする、と復唱させました。年長になってくるとなんていったらわからない場合にはくりーむから「なんて言ったらいいの?」と聞いてくるようになりました。

『日記を書く』
筆圧がよわかったので早いかなとも思いましたが、年中のときから日記を書かせるようにしました。でも言葉で自分の気持ちを表現できないので、私が代弁してそのことを手を添えながら一緒に書きました。書いた内容をくりーむに何度も読ませました。1年くらい続けると、口では言えなくとも文字では書いて気持ちを表せるようになって来ました。幼稚園で先生がくりーむが何で泣いたかわからない場合でも、家に帰って日記に書かせるとその理由をくりーむ自身が書くのです。日記は1年生になった今も続けています。日記を書くようになってから口でも自分の気持ちを言い表せるようになってきました。

どれも本人が嫌がったときはさせませんでした。なんどかやってみてだめなときは「まだ時期が早い」と判断して、時期が来るのを待ちます。2,3ヶ月した頃にやってみると、うまくいったり。子どもは成長していますから。


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